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WordPressを使ったサイトの作り方マニュアル

このマニュアルは、WordPressを使って情報を簡単にまとめ、共有するウェブサイトを作る方法を説明しています。特に、運営者がわかりやすく、管理しやすい構造を目指しています。

はじめに

まず、インターネット上で「何をしたいか」を明確にすることが重要です。以下のような目的を持ったウェブサイトが考えられます。

  • 外部の人に情報を伝える
  • 社内の人に情報を伝える
  • マニュアルを提供する
  • カタログを提供する
  • Q&Aを作る
  • 製品の広告をする
  • メモを共有する

これらの目的を達成するためには、情報の提供方法についても考慮する必要があります。例えば、以下のポイントが重要です。

  • トップページで、サイトの目的が一目でわかるようにする
  • トップページに必要な情報をわかりやすく一覧で表示する
  • 利用者が簡単に情報を見つけられるようにデザインする

ウェブサイト全体の印象を左右する「ホームページ」は、会社概要や連絡先などの基本情報を固定ページで管理し、製品やサービス関連の情報は投稿ページで管理するといった工夫が効果的です。このマニュアルでは、WordPressを使って目的に応じたウェブサイトを作る手順を紹介します。また、運営しやすい設定や便利なプラグインも紹介します。

このマニュアルの目的は、運営者が「何をするか(what)」と「どうやって実現するか(how)」を明確にし、それをWordPressでどう具現化するかを理解することです。

  • 「what」:何をしたいかに対して、WordPressのどの機能を使うか。
  • 「how」:どのようにその機能を使って実現するか。

こうして、現実で行いたいことをデジタルなWordPressの機能でどのように実現するかを考えることで、WordPressの使い方を理解しやすくなります。

これを「アナロジー(類推)」と呼びます。現実のやりたいことを抽象化して、バーチャルな世界でどう実現するかを考えることで、WordPressの使い方がわかりやすくなります。

現実世界で行いたいことがWordPressでどう実現できるかがわかれば、自分で簡単にサイトを作ったり管理したりできるようになり、WordPressをもっと使いやすく感じられるようになります。

通常であれば、現実で行うことを細かく仕様として決め、それを専門家がサイトとして作り上げます。

これらをより一般的なドキュメントの種類に分類し、それぞれの例を挙げて説明します。

ドキュメントの種類

WordPressの記事の種類

記事の属性と役割

目的

分類の根拠

ブログ記事

ブログ投稿、ニュース記事

投稿

継続的な更新が必要な情報

最新情報の共有

ブログ記事は定期的に更新する情報であり、カテゴリやタグを使って整理することができます。

宣伝用ドキュメント

広告バナー、チラシ、パンフレット

投稿

視覚的・短期的な影響を持つ情報

宣伝・広報

宣伝用ドキュメントは短期間での効果を期待するため、投稿で管理するのが適しています。

FAQ

よくある質問集

投稿(FAQ形式)

読者の疑問を解決する情報

質問と回答の整理

FAQは投稿を使って追加・更新が容易で、タグを使ってテーマごとに分類可能です。

メモ

プロジェクトノート、作業メモ

投稿

短期的・流動的な情報

短期間の情報共有

メモのように短期間で価値が変わる情報は、投稿として簡単に作成し更新するのが適しています。

カタログ

商品カタログ、サービス一覧

投稿(カテゴリとタグ)

製品情報の整理

製品情報の簡便な検索

カタログ情報は商品ごとに分類されるため、カテゴリやタグを使ってユーザーが簡単に見つけられるようにします。

学術ドキュメント

論文、研究報告書、プレゼン資料

固定ページまたは投稿

長期的な情報と短期的な情報の共有

研究成果の共有

学術ドキュメントは内容に応じて固定ページで長期的に保持するか、投稿で継続的に更新可能です。

ビジネスドキュメント

報告書、提案書、ビジネスプラン

固定ページ

長期的な情報の保存

長期的な情報提供

ビジネスドキュメントは業務の重要な情報を体系的にまとめたもので、固定ページが適しています。

技術ドキュメント

マニュアル、仕様書、設計書

固定ページ

専門的で体系的な情報

技術的情報の提供

技術ドキュメントは詳細で頻繁に更新が必要ないため、固定ページで管理するのが最適です。

法律ドキュメント

契約書、覚書、法律意見書

固定ページ

法的に重要で変更頻度が少ない情報

重要な情報の保存

法律ドキュメントは法的に重要で変更頻度が少ないため、固定ページでの管理が求められます。

ホームページ(一般的)

トップページ、概要ページ

固定ページ

サイト全体の入口

企業の概要や連絡先は固定ページで管理し、頻繁に更新される製品やサービス情報は投稿ページで管理

 
  • 検索機能
    • サイトに訪れる利用者が必要な情報を迅速に見つけるためには、検索機能が非常に重要です。特にドキュメントの種類が多岐にわたる場合、カテゴリーやタグだけでなく、検索バーを活用することで利用者が目的の情報に簡単にアクセスできます。
    • WordPressでは検索プラグインを追加することで、サイト全体から必要な情報を的確に検索できる機能を提供し、利便性を向上させることが可能です。
  • カテゴリーとタグ
    • カテゴリーは情報を大まかに分類するために使います。例えば、ブログ記事のトピックごとにカテゴリを設定し、利用者が情報を簡単に探せるようにします。
    • タグはより細かいキーワードで情報を分類するために使います。カテゴリーよりも柔軟で、複数のタグを記事に付けることで関連情報を横断的に探しやすくします。
  • テンプレート
    • テンプレートは、ページのデザインやレイアウトを決めるものです。テンプレートを使うことで、異なる種類のページ(例えばトップページとブログ記事ページ)で一貫性のある見た目を持たせることができます。

これらの標準機能をうまく使うことで、ドキュメントの種類に応じた適切な分類と管理が可能になります。こうすることで、利用者はWordPressの機能を使って目的に合ったサイト作成を効率的に行うことができます。

WordPressでのページの種類と役割

WordPressでは、ページを「固定ページ」と「投稿」に分けて管理します。それぞれの特性に応じて最適な使い方を選ぶことで、運営がスムーズになります。

固定ページ

  • 主な用途: 変更されにくい情報の管理(企業概要、連絡先、利用規約など)
  • 特徴: 長期間、安定して提供されるべき内容に適しており、訪問者がアクセスしやすい場所に配置します。

投稿ページ

  • 主な用途: 頻繁に更新される情報の管理(ブログ記事、ニュース、製品アップデートなど)
  • 特徴: カテゴリーやタグで整理することで関連情報を探しやすくなります。

このように、情報の性質や目的に応じてページタイプを使い分けることが重要です。

WordPressメニューと機能一覧

以下はWordPressのトップページのメニューについて、何ができるかをまとめた表です。各メニューが持つ機能、目的、対応するページURL、およびサブメニューの情報を整理しました。

メニュー

機能

目的

ページURL

サブメニュー一覧

ダッシュボード

サイト全体の状況を確認

サイトの全体管理

~/wp-admin/index.php

投稿

新規投稿の作成、編集、管理

ブログ記事や情報提供

~/wp-admin/edit.php

投稿一覧、新規追加、カテゴリー、タグ

メディア

メディアファイルの管理

画像や動画の管理

~/wp-admin/upload.php

ライブラリ、新規追加

固定ページ

固定ページの作成、管理

情報提供用の固定ページ作成

~/wp-admin/edit.php?post_type=page

コメント

コメントの管理

ユーザーからのコメント管理

~/wp-admin/edit-comments.php

外観

サイトのデザイン設定

テーマやウィジェットの管理

~/wp-admin/themes.php

テーマ、カスタマイズ、ウィジェット、メニュー、テーマエディター

プラグイン

プラグインの管理

機能の追加

~/wp-admin/plugins.php

インストール済みプラグイン、新規追加、プラグインエディター

ユーザー

ユーザーの管理

サイト管理者や編集者の管理

~/wp-admin/users.php

プロフィール、ユーザー一覧、新規追加

ツール

ツールの使用、インポート/エクスポート

サイトの追加機能活用

~/wp-admin/tools.php

利用可能なツール、インポート、エクスポート、サイトヘルス

設定

サイト全体の設定

サイトの基本的な設定

~/wp-admin/options-general.php

一般、表示、投稿、メディア、パーマリンク

メニューを閉じる

管理画面のメニューを最小化

管理画面の整理

サイト作成のステップ

  1. 目的の設定: サイトの目的を明確にし、ターゲットとする利用者を考えます。
  2. WordPressのインストール: サーバーを選び、WordPressをインストールします。
  3. テーマの選定: サイトのデザインに合ったテーマを選びます。目的に合ったテーマの例も紹介します。
  4. ページの作成: トップページ、情報提供ページ、Q&Aページなどを作成します。
  5. ナビゲーションの設定: メニューやリンクを設計し、利用者が目的の情報に簡単にたどり着けるようにします。
  6. プラグインの導入: SEO対策、セキュリティ、問い合わせフォームなどを導入し、サイトの機能を充実させます。
  7. コンテンツの作成と公開: 情報の作成から公開までの手順と運営のコツを解説します。

これらの手順を通じて、WordPressを用いて効率的に目的に合ったウェブサイトを作成できます。

WordPress標準機能の活用

WordPressにはさまざまな機能があります。それぞれの機能を使いこなすことで、サイト運営の効率が大幅に向上します。

  • 検索機能: 利用者が必要な情報にすばやくアクセスできるように検索バーやプラグインを活用しましょう。
  • カテゴリーとタグ: カテゴリーは情報を大まかに分類するために、タグは情報を横断的に整理するために使います。
  • テンプレート: ページのデザインやレイアウトを統一し、サイト全体に一貫性を持たせます。

追加のポイント

  • 使いやすさの重視: 利用者が迷わず使えるサイトを目指しましょう。
  • モバイル対応: スマートフォンやタブレットでも見やすいデザインにすることが大切です。
  • SEO対策: 検索エンジンでの上位表示を目指し、基本的なSEO対策を取り入れましょう。